太古の昔、人間の悩みは飢餓と外敵のみ
科学が全く進歩していない時代、人間の悩みは飢餓と敵から襲われることだけでした。縄文時代以前の人間には文化はなくただ生きるのみ。このような時代人間は生き方を悩むことはなくまた職業選択や恋愛に悩むこともありませんでした。悩みとは飢餓と自分達を襲ってくる外敵の存在のみです。
社会を形成することで人間関係について悩むように
人間が飢餓や外敵以外のことで悩むようになったのは実はここ何千年しかありません。先ず集団を形成するようになった人間は権力争いで悩むように、さらに社会が生まれることでその中での人間関係の悩みが生まれました。生存に関する悩みから集団活動に関する悩み、所属に関する悩みが生まれてきました。
所属する組織を選ぶことが出来るようになり選択の悩みが生まれた
やがて人間は村ではなく会社という組織、集団を作るようになり個人はどの組織、集団に属するかを選べるようになりました。すると今度はどこを選べば良いのか、どこに所属したらよいのか職業を含め会社選びに関しても悩むようになりました。
最終的に自己実現の悩み、自分は何をやりたいのかについて悩む
テクノロジーが進み人間は会社を自らの意思で選ぶことも出来るようになりましたし、また職業を自ら選択しどのように働くかまで選べるようになりました。かつては生まれた親の職業を引き継いだり、もっと言えば生まれた時点で身分が決められていた時代もありましたが現在は何をやっても自由になったのです。そこで生まれてきたのが自己実現の悩み、いった自分は何をやったら満足できるのか、生きがいを感じることができるのかという悩みです。つまり自分の心が何に向くかについて悩むようになったわけです。自分とは、自分が生まれてきた意味とは、かつてはギリシャの哲学者だけが悩んでいたような高度な悩みを全員が悩むことができるようになったと言っても過言ではありません。テクノロジーの進化は人間を自由にしてくれましたがその代わり人間は高い次元の悩みと戦わなくてはならなくなったのです。占星術が今もって需要があるのはこのためです。科学が進歩すればするほどに人生について真剣に悩むようになるのは当然の流れなのです。